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平成13年度 海外研修旅行の日程と訪問校・施設 |
海外研修旅行の 日程と 訪問校・施設 |
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2002年 3月9日 |
成田集合 18:00 成田発(Lv. Narita) 20:30 QF22 |
2002年 3月10日 |
シドニー着(Ariv. Sydney) 09:30 シドニー発(Lv. Sydney) 10:55 QF423 メルボルン着(Ariv. Melbourne) 11:20 市内見学 ノボテル・ホテル(NOVOTEL Hotel Colins)宿泊 Phone: 61 3 9650 5800 |
2002年 3月11日 |
3月11日は祝日だった。ほとんどの幼稚園、保育園、義務教育の学校、大学は授業を休んでいた。CharlesとDavitの二人が11日に開講している近郊の大学附属幼稚園と大学院を見つけてくれた。 研修第1日目、オーストラリアで最初の幼稚園研修であった。学生は旅行の疲れとほどよい緊張の面もちで校門をくぐった。園長先生の案内で、音楽の授業の教室へ入る。15人ほどの園児が歌の授業をやっていた。学生が取り囲むと園児もやや緊張し、歌声が小さくなる。しかしすぐ立ち直り、学生たちに「泡の歌」を歌ってくれた。日本音楽学校の学生はすぐに「私たちも歌をプレゼントします」と提案し、「頭、肩、膝 ポン」を歌った。先生の指導で子どもたちも、2回、3回と繰り返し、動作が追いつくようになった。後で子どもにアタマはhead、カタはshoulderであることを自慢げに教えてくれた。別のクラスでは造形遊びが行われた。本校の学生の折紙の指導は大人気であった。 隣接するプレ・スクールでは新聞紙で作る「花」、「はしご」、「兜」、「服」などが大好評で、「花」や「はしご」には感嘆の声を上げていた。学生たちは第一日目の緊張から開放され、日本語と英語を混ぜながら子どもと交流できるようになってきた。新聞紙を丸めたり、折ったり、鋏で切る作業は、here, this way, good, fold two times, cut, be careful などの単語とデモンストレーションで子どもたちは十分に理解していた。花を持つ子ども、兜をかぶる子ども、新聞紙の服を着た子どもがplay roomの中を踊り、歩き、パーフォーマンスしている姿は、新しい文化に彼らが違和感なく接している証であった。 「日本語」の授業を参観し、外国人が日本語を学ぶ姿を目の当たりにした。ティーチング・スキルの多様さを本校の学生は学んだ。リズムのある授業、子どもへの質問が間断なく行われ、パターン・プラクティスが展開される。先生と子どものコミュニケーションが成功するたびに全員で祝福する場面は学びの楽しさを実感させてくれた。日本語を学んでいる高校生との昼食パーティーは成功であった。高校生にとっては大勢の日本人の学生と対話するすばらしいチャンスであったとDr. Taylerは評価していた。年齢が近い学生同士の交流は話題に共通点を見つけやすいためだろうか、サンドイッチをつまみ、ジュースを飲み、立ったままの交流が45分間続いた。 Deakin Univ. の大学院の授業参加はやや高度すぎたと反省している。現職教員の受講生が中心の「社会教育」の講義で、クロス・カルチャーの意義、現象、形態、手法、評価などを議論する。その1コマに本校の学生が参加し、外国の学生との交流のなかで、クロス・カルチャーの1現象を多様な観点から評価してみようという意図の下にグループ討論が行われた。やはり語学力の不足が結果的には時間の不足をもたらした。しかし、オリンピック、宗教、異文化交流などの論点から多様な意見が交換され、文化や教育の距離がいくつかの点で鮮明になった。この授業の良さは、本校の学生の英語力の不足を問題にしているのではなく、オーストラリアの学生の日本語力や日本文化の理解の浅さが彼ら自身が気づくキッカケすべきだと、Dr. Dyerが結論づけたことにある。(小林志郎) マウント・スコーパス大学(Mount Scopus College) 研修指導教員 Mr. Charles Slucki Dr. David Taylor 山田先生(Mount Scopus College付属中学校・日本語教師) ノボテル・ホテル出発(Lv. Novotel Hotel) 09:00 大学着(Ariv. Mount Scopus College)09:30 付属幼稚園、プレ・スクール見学(St. Gilda Campus) 09:30-11:00 ギャンデル・キャンパス見学(Gandel Campus) ビーセン・パーフォーミング・アートセンター見学(Beasen Performing Arts Centre) 11:30-12:00 日本語の授業参観・高校生とグループ活動(Observe Japanese Language Course’s class, Groop activity) 12:30-13:15 Charles先生とTaylor先生招待の昼食(Lunch) 13:15-14:15 ディーキン大学大学院(Deakin University)訪問・講義参加 Dr. Kay Moulton 大学院現職教員特別コース主任 Dr. Julie Dyer 講義担当教員 授業科目名:「社会教育論」(Social Education) 14:15 - 16:15 ディーキン大学発(Lv. Deakin University) 16:15 夕食会(Dinner) ノボテル・ホテル発(Lv. Novotel Hotel) 19:30 イタリアン・レストラン着(Ariv. Restaurant) 19:45 レストラン発(Lv. Restaurant) 21:30 NOVOTEL Hotel宿泊: |
2002年 3月12日 |
ホテル出発(Lv. Hotel) メルボルン発(Lv. Melbourne) 09:00 QF シドニー着(Ariv. Sydney) 10:20 市内見学 天文台見学(Sydney Observatory) 20:30 - 22:30 AVILLION Hotel宿泊 |
2002年 3月13日 |
午前中はMacquarie Universityでの研修である。Macquarie Univ. の教育学部はオーストラリアでも有数の教育研究を行っている。多様な教育研究所やセンターを持ち、実践的な教育研究に力を入れている。私たちが訪問する「ミア・ミア」センターも教育研究所に所属する幼児教育研究センターで、Dr. Warrenが進めるprocess dramaの教育は大きな成果を上げている。 今回の海外研修の目玉の一つはミア・ミア・センターで、ドラマ教育を見学することであった。Dr. Warrenは私たちの希望を快く承諾され、自ら授業を担当してくださった。観察室をもった研究授業用の教室でドラマは行われた。観察室は20人強を収容できるマジック・ミラー付きのスペースであり、教室内の子どもたちの活動を十分観察できる。 何人もの学生が書いているように、Dr. Warrenの指導によるドラマとの衝撃的な出会いであった。約45分間の授業は子どもたちを飽きさせることなく、絶えずcreativeに発想させ、主体的に行動させた。オーストラリアのドラマ教育はイギリス、アメリカより遅れて、1980年頃からタスマニア州、ビクトリア州、シドニーのあるサウス・ウェルズ州などで導入された。ピーター・スレイド、ブライアン・ウェイ、ギャビン・ボルトン、ドロシー・ヒスコートなどの理論と実践に学びながら、独自の教育法を創出した。オーストラリアにおける幼児のためのドラマ教育研究者として代表的な人は誰かと質問されれば、タスマニア州教育省のドラマ教育科supervisorであったBeth Parsons, South Australian College of Advanced Education の教授であったMem Fox そして日本音楽学校のために特別授業を見せてくれたDr. Kathleen Warren である。Dr. Warren には名著 Hooked on Drama がある。 今回の授業はHooked on Drama に収められている指導実践例のレッスン2「眠れる森の美女」を展開してくれた。授業終了後40分間、本校の学生の質問に答えてくれた。ドラマにはじめて接した学生は授業の目的・内容、手法、指導上の注意点、教材、教師の資質など様々な観点から質問をした。是非、この後に掲載してある学生たちの体験記を読んでください。 午後は10キロ離れたPinjarra保育園へ向かった。ここは高級住宅街にある実験的な保育を行っているチャイルド・センターである。所長のミリアムさんとは既知の中であったから、大歓迎を受け、旅行中最高の昼食をご馳走になった。昼食会の席で、中沢牧子先生を紹介された。中沢先生は日本で5年間、保育の仕事をなさったとオーストラリアに居を移され、現在日本語教育の現場、教科書作り、教師養成など多様な場で活躍されている。私たちにとっては記念すべき出会いであった。 最初のクラス訪問は中沢先生の日本語の指導であった。3-4才の子どもに歌や絵を使って日本語を指導するのだが、12、3人いる子ども全体が参加するアクティビティを挿入したかと思うと、次の瞬間に1対1の指導に切り替える。1対1の指導は明確な質問で軽快なテンポで進む。どの子どもも自然に集中せざるを得ない指導法が際立っていた。再び全体のアクティビティに切り替わる。見事な指導法であった。「全体のエクササイズまたはドリル」と「個とのQ and A」を交互に交えながらテンポ良く授業を運ぶ教師のスキルは、単に経験のみでは培われない。一つは自己開発する熱意と他の人の授業を見て学ぶなかから生まれるものだと言われている。 中沢先生は日本音楽学校の海外特別講師として就任してくださることになった。 この後、Pinnjarra Child Care Centre から私たち一人ひとりにプレゼントが、小さい子どもたちから手渡された。プレゼントを逆に贈られて学生は大感激したシーンである。感激した後、0歳児から5歳児までのクラスを、グループに分かれて参観した。年長の子どもたちのクラスでは新聞紙の工作、折紙、ダンスなどの活動が行われた。あちこちの部屋に分かれたため、私も通訳の方も手が回らないので学生たちを遠くから見ていることにした。オーストラリアに来て5日目、多くの子どもに接した実績は見事なもので、子どもたちと一緒に遊ぶことが出来るようになっていた。 途中で、新聞社のインタビューが入り、本校の学生が園児と遊ぶ写真が撮影された。所長のミリアムさんは、私たちの訪問は友好協力関係校としての行事の一環であると記者に話していたが、私と彼女の間では訪問前から交流協定校の話を何度かしていた。 今回の訪問を契機に、協定校としての協定が誕生した。今後両方の学校、園では教員の研修受け入れ、本校学生の研修などを友好交流の一環として積極的に推進していきたいと考えている。 Pinjarra Child Care Centreでの半日は、たくさんのメニューをこなす充実した体験であった。特に0才から2才児のケアーを参観したり、園庭で子どもたちと心ゆくまで走り、滑り、ころがり、遊ぶことができた。最後に学生たちの乗ったバスを子どもたちが手を振って見送ってくれた思いで深い研修となった。(小林志郎) ホテル出発(Lv. Hotel) 10:15 or (09:15) マクアリー大学着(Ariv. Macquarie University Campus) マクアリー大学Macquarie University 人文・社会科学学部College of Humanities and Social Science 付属「オーストラリア教育研究センター」Australian Center for Educational Studies 幼児教育研究所Institute of Early Childhood 「ミア・ミア幼児・家庭教育研究センター」授業観察(MIA MIA Child & Family Study Centre) 研修指導教員 Dr. Warren Ms Jenny Eaton Professor and Director Wendy Shepherd 特別活動・幼児のドラマ(プロセス・ドラマ)「眠れる森の美女」 Dr. Warrenとの質疑応答 10:45-12:00 ミア・ミア・センター出発(Lv. MIA MIA) 12:30 ピンジャラ・プレ・スクール/保育園着(Ariv. Pinjara Children Care Centre) 13:00 ピンジャラ保育園(Pinjarra Children Care Centre in Gordon) 研修指導教員 Director Miriam Gelbart Ms.Elizabeth Tan Ms. Setuko Ohta ピンジャラ保育園主催の昼食会(Lunch sponsored by Pinjarrra Child Care Centre ) ピンジャラ保育園見学および保育体験活動(Activity with Children of Pinjarra Child Care Centre) 14:00-15:30 ピンジャラ保育園出発(Lv. PINJARRA Child Care Centre) 15:30 AVILLION Hotel宿泊 |
2002年 3月14日 |
シドニー見学・観光(Sightseeing) シドニー発(Lv. Sydney) 22:15 QF21 |
2002年 3月15日 |
成田着(Ariv. Narita) 06:05 |
○『学生のオーストラリア研修旅行体験文』 |
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