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"Hello from Australia" - a contribution 中沢 牧子(海外特別講師) |
“Hello from Australia” 海外特別講師 中沢牧子 日本音楽学校の 海外研修について |
4月に入りDay light savingも終わり(時差が1時間になりました)、3月に海外研修でいらした方々が、暑い暑いと言っていたのが嘘のようにすっかり涼しくなりました。 今回研修でお会いした学生の方々から、日本で言う幼稚園/保育園といったような違う制度がありますかという質問を受けました。オーストラリアは州によって制度が違う事がありますので、NSW(ニュー・ サウス・ ウェルズ)についてお答えします。 ここには、大きく分けてPre-school(プリスクール)とChild care centre(チャイルドケアー センター)があります。日本で幼稚園/保育園の違いは、文部科学省/厚生労働省と管轄の違いから来ていますが、Pre-school/ Child care centreの違いはそこから来ているわけではありません。園の名前として経営者の判断で選ばれます。 しばらく前までは、学校に行く前段階の機関として学校と同じく9−3時、夏休みや冬休みがあるのがPre-schoolと呼ばれていましたが、この頃はそういった定義は薄れてきました。一般的に前後1時間程度の延長保育をしている園はPre-schoolと名乗っているようです。親の労働時間に対応した運営を行っている園は(8−6時等)Child care centreと考えてほぼ間違いないと思います。 この数年間にChild care centreの数が増え、9−3時だけ運営されるPre-schoolは減りました。その背景には、シドニーの家の価格が高騰し共働きを余儀なくされている家庭が増えている事、また仕事を続けたい母親が増えた事が挙げられるでしょう。 またその他に、指定された資格を持つ人が自分の家で数人の子供を預かるFamilycareという制度もあります。家庭的な環境で子供をみてもらえること、学校に入っても続けてみてもらえるのが利点です。
昨年7月の特別講義では、3月に計画されている海外研修旅行へのお誘いが目的ということでしたので、オーストラリアと日本の幼児教育の違う点について紹介しました。そしてそれが実際に訪問される時の予備知識となって欲しいと願って帰りました。 ここシドニーに住んでそろそろ14年になります。それでも幼児教育を語るにはほんの一側面しか知らないと言えます。ですから、1週間の訪問で沢山を求められませんが、せっかくの機会ですから保育室の設定、保育者の子供への言葉がけ、グループタイム(一斉保育)の展開の違い、安全性に関する配慮、おやつや食事の指導等々一つでも多く日本との違いを記憶に留め、将来日本の環境や必要にあった形で自分の保育に取り入れて欲しいと願います。私が話した事が本当に起こっていたと確認して頂けたなら本望です。 一度仕事を始めると、他の園を見学する事は時間的になかなかできません。まして海外の園を訪問する事は個人では難しいでしょう。日本音楽学校を通して機会があるのですから、是非それを生かして下さい。来年3月をまた楽しみにしています。 (Makiko Nakazawa) |
14年度のオーストラリア幼児教育研修旅行の記録集はこちらです。
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